G2DOKKA-WANDERLUST

ドイツ発。親子3人車中泊放浪旅のキロク

優しいおじさんたち

イランの夜は遅い。

大体9時とか10時ごろから夕食が始まり、食後のチャイ、フルーツなどを食べながら
ゆっくりと過ごし、その後寝る。

この日もピクニックから戻ったのが夜の12時ごろで、1時ごろになってやっと寝ることになった。

翌日、子供たちの朝は早い。

7時には起きて、一緒に朝ごはんを食べて学校へ行く。
睡眠時間、6時間で足りるのか?
子供たちは眠い目をこすりながら朝から放映されているアメリカ映画に釘付けになり、
最後まで見ることが出来ないのを残念そうにしながら学校へと出かけていった。

しかもその映画は、熊が次々に人を殺して行くという内容で、こんなものを登校前に・・・
というか、朝の時間帯にそんなもの放送しちゃいかんでしょーと思いつつ横に目をやると
両親も釘付けに 笑

 

朝食はスイカとヨーグルト&チャイ。

真ん中にはラヴァーシュという、トルティーヤの皮みたいなやつで、イランではこれを
お米同様、主食として食べます。

昨日の夜、親切にも自宅に招いてくれたお父さんはタクシーの運転手で、朝ごはんの後は
一緒に町まで出て、両替するのを手伝ってくれた。

というのも、イランでは銀行の公式レートがものすごく悪いので、闇で換金するには
まずは地元の人に換金所を案内してもらうしかないんですね。
(後日、非公式レートの換金ショップが公然と営業されていることを知り、その後の換金は楽に出来るようになりました)

無事にイラン通貨をGETし、おじさんともお別れして、一路南へ。

今日は干上がった塩湖のそばに広がるお花畑で1泊。



私有地っぽいことは何となくわかってたんだけど、ステキな場所だったので断りもなく
車を乗り入れてしまった。
しばらくすると農作業帰りの主と思われるおじさんがやってきて、怒られるかと思いきや
笑顔で挨拶。

その上自宅にまで招いてくれたが、丁寧にお断りした。

それならばと、近くの水場や農場を案内してくれたりした。

なんて優しいおじさんなんだろう。

こんなところに、というか自分が所有する農地の脇に見たこともない外国人がいたら、
普通は怪しんで警戒するだろう。

だけどおじさんは笑顔で寄ってきて、胸に手を当てて丁寧に挨拶をしてくれる。

あー、イランいいわー。
もう2日目でイランが大好きになってしまった。

翌日さらに距離を進め、途中で通った町でランチタイム。

食べ物屋さんらしきものを車の中から探すものの、目につくのは「Fastfood」の文字ばかり。

欧米では店で提供されるものがたとえFastfoodの類でも、それを店の看板に
掲げることはまずない。
どちらかというと、不健康でネガティブなイメージがつくとからだろう。

しかし、イランでは(トルコでもそうだったが)Fastfoodはちょっとオシャレっぽい感覚なんだろう。
ハンバーガーやポテトの写真が大きく張り出されていて、店内は若者で賑わっている。

こんなところでFastfoodなんか食べたくない私達は、イランの庶民の食べ物を探しに
小さな町に降り立った。

すると、ここでも「ようこそイラン」おじさんが登場し、英語が話せる彼は買い物中の
妻子を置き去りにして、私たちを近くの食堂まで案内してくれて、その上オーダーと
料金の確認までしてくれた。

外観からはまったく食堂だなんて分からない建物。

せめてアルファベット表記があれば分かるものの、小さな町ではすべてペルシャ語表記。

まぁ、アルファベットでもわからないか・・・・

イランの伝統料理、チェロウ・キャバーブ焼きトマトが付いてくる。

イランの人はケバブをご飯と一緒に食べるんですね。
そして、このお米がおいしいこと!
お米には熱々のうちにバターをまぜてお肉と一緒に食べます。

 けっこうなボリュームで、スープ、サラダ、飲み物もついて2人で6ユーロ。
大満足。

お腹もいっぱいになったところで、またまた移動。

この日はものすごーく暑い日で、長袖で頭にスカーフというのは実にこたえる。
こんな暑い中、イラン人の女性は黒いマントを羽織ったり、トレンチコートみたいなのを
着ている。

「暑くないんですか?」

なんて野暮なことは聞けない。
暑くても何でも、これはこの国の決まりなのだ。
ああ、泣けてくる。。。

あまりに暑いので、途中でスイカを買おうと立ち寄った小さな市場。

ここでもまた新たな出会いが!