G2DOKKA-WANDERLUST

ドイツ発。親子3人車中泊放浪旅のキロク

再トルコ二日目

トルコ再入国の翌日、私たちは行きに通ってきたイラン最大の湖「Van湖」を西沿いに
走ってゆき、湖の西端にあるタトゥワンという街にやってきた。
 


道中の山道では珍しいものを見た。

遠くから見たら人だかりのように見えたので、事故でも起きて野次馬が集ってるのかと思ったら
近づいていくうちに、それが鳥だということがわかった。

そのくらい大きい鳥、そして動物の死骸に集ってるところから見ると、これはハゲタカとかの
類だろう。


なんだか不気味だった。
沢山の鳥が寄って集って死んだ肉体を引きずって、つつきあっている。

先日行ったイラン、ヤスドの沈黙の塔のことを思い出した。

あの時は死んだら鳥に食べられてもいいかもなんて考えたりもしたけど、この光景を見て
絶対嫌だと思った。

鳥は近づくと、不気味な音を立ててバサバサと山の向こうへ飛んでいった。

こんな大きな鳥は、初めてみたなー。





さてさて、久しぶりにやってきたトルコの町。
イランでこのぐらいの規模の街があれば、そこは間違いなくカオスな風景。
人、バイク、車が無秩序に入り混じり、事故もそこらで起こっている。

だけどここはトルコ。
皆が交通ルールを守り、ウィンカーを出して走る車に投げキッスをしたいぐらいだ。

トルコに入国するのはこれで3回目だけど、いつ来てもなんだか安心感があってワクワクする国。

さっそくATMでお金を下ろして、トルコ料理で腹ごしらえだ!

車を止めて、初めに目に入ったロカンタに入る。
地方のロカンタはどこに行っても外れがないというのが、私の中の定説。

おいしい煮込み料理に、お馴染みのパン。
やさしいお店のおじさんは、笑顔で接客してくれる。。。が、会計時ぼられたっぽい。

まあいっか。
次からちゃんと値段も聞こう。
しばらくトルコにいるんだから、食事するときの単語と数字ぐらいまたトルコ語で覚えなきゃ。

そんな事を思いつつ、ちょっと残念な気持ちになりながらも次なる目的地ネムルト山に
向かう。


 街の外れ10分ほどの所に、この山に登れる入り口がある。
山の麓には美しい湖があって、その湖の一部には高温の温泉が沸き出ている。

「温泉と聞いたら行くしかないでしょう!」ということで、この日の予定がきまった。



 山をどんどん登ってゆくと、突然目の前が開けた感じになってきた。
この山は火山で、噴火でできた無数の火口や溶岩が複雑な地形をつくっていた。

そして、このあたりの観光名所となっているのが、その噴火でできたカルデラ湖で
大小色の異なる湖が、巨大な火山の窪みにひっそりとたたずんでいるのだ。

 

 途中湖の近くで放牧をしている遊牧民を見かけた。

ゆったりとした山の稜線、新緑の鮮やかさ、そこに無心で草を食べている無数の羊。

のどか過ぎてうれしくなって、思わず窓を開けて手を振ってみた。

 「メルハバー!(こんにちは)」

そう言って今度は車から降りて、乳搾りをしている人たちに近づいて行った。



 そして、マークスが乳搾りに初挑戦。

他のみんながすぐさまタンクをいっぱいにするのと同じ時間で、マークスはお椀をいっぱいに
するのが精一杯。

その様子をみてみんな大笑い。

人肌にあたたかく、細かく泡の立った搾りたてのミルクも飲ませてもらったけど、クセがなくて
意外とおいしかった。

それからしばらく遊牧民のみなさんと戯れて、温泉があるという湖へ向かうことにしたのでした。

おもしろい羊の習性。車にもぐった羊にまた羊がもぐり、その羊にまたもぐる羊の図。寄り添いすぎ。
 続