G2DOKKA-WANDERLUST

ドイツ発。親子3人車中泊放浪旅のキロク

日本-ドイツ大陸横断旅_シベリア道中④(チタ・ウランウデ)

 

旅に出て、あっという間に1ヶ月がたった。

ここしばらくはとにかく距離を延ばすためだけの移動移動の日々で、けっこう

きつい日もあった。

だけどようやく、大きな目的地の一つであるバイカル湖までやってきた。

 

これから1ヶ月ぐらいは、ここら辺で寝泊りしようと思ってます。

ダークなシベリアゾーンを抜け、人々の生活音が聞こえる環境にいるので
印象も以前と比べ大分変わり、気持ちを明るく持つことができるのが良い。

旅には人との出会いや、文明との関わりも大切な要素なんだということが

身に染みる今日この頃。



この前一つ目の目的地であるチタという町に入る100キロぐらい手前で、

カフェを営むタジキスタン人の家族に会った。

すばらしく良い人たちで、さっそくここでバンニャ(サウナ)を拝借し

その後はウラジオストク以来の外食。

久々にテーブルについて、ビールを飲んでタジク料理を堪能した。

 

中央アジア名物、プロフ&ラグマン


チタという町は、ガイドブックには載っていないんだけど、すごくいい町で

今まで見たロシアの大きな町の中でも1番気に入ったかも。

ただ古いだけでも新しいだけでもなく、趣味の悪い現代風の娯楽場から、

ロシアの小説にでてそうな萎びた酒場まで、新旧の建物や雰囲気がうまいこと

混在している素敵な町。

チタの酒場


次に2日かけて着いたウランウデという所は、モンゴルの国境からそう遠くない町。

ブリヤート共和国(といっても、ロシアの一部だが)の首都でもあり、ブリヤート人

呼ばれる、モンゴル系もしくはモンゴル×ロシア系の人たちが多く住む町だ。

モンゴル人は日本人と顔は違うんだけど、やはり黒い髪に黒い瞳をもつ同じ系統の

人種なだけに、1ヶ月ぶりにオリエンタルビューティを見た瞬間なぜかほっとして

嬉しかった。

ここではロシア人とモンゴル人のカップルがたくさんいて、不思議な感じだった。

そうして出来た国なんだろうけどね。。。

国境の町ならではの、人種や文化がミックスされた感じにとても魅了された。

こういうエリア大好きです。

人口37万人とそんなに大きい町ではないけど、やっぱ町だからね。

それなりにおしゃれな人や、きれいなお姉さんがいっぱいいるんです。

私といえばちょっと前までシベリア街道一筋だったので、服とかどうでもいいし

薄汚い。

何から何まで、全てが汚い。

そんなんで町を歩けば、そりゃみんな振り向くし。

まあ、旅人なんでそんなこといちいち気にしていられないいんだけど・・・

さて、そのウランウデでは天気もめちゃめちゃ良かったので、久々町でビールでも

飲もうという話になり、さっそくビールを買ってソヴィエト広場というところに

行った。

ロシアに着てからもう何体ものレーニン像を見てきたけど、ここにはそのレーニン

顔だけの像があり、しかも大きさ約8メートル。

8メートルの顔だよ。


いくら尊敬しててもデカすぎるでしょと思いつつ、そのデカイ顔の前でスケートする

少年を眺めながらダラダラ飲んでるうちに、暑さのせいもあり二人してベロベロに

酔っぱらってしまった。

 

酔いがさめるまで待って、その後本来私たちがいるべき場所を探しに出かけました。

ま、森か川か湖のどれかなんだけど。

 

しばらくして町から離れたところに川を見つけ、そのほとりで停泊。

川についてからすぐさま、まず足を洗いに行きオイルで念入りにマッサージをして
良いにおいのするクリームをたっぷりつけて、足をツルピカに仕上げました。

さっき町で見た美しいブリヤートの女性達と、超汚い自分がぼんやり脳裏に浮かぶ。

忘れちゃいかん、わたしだって女ですもの。

ごめんよ、自分。

ピカピカの足で迎えた次の日は、近くにあるチベット仏教のお寺に行くことにした。

ここは、ロシア国内でのチベット仏教の総本山で、モンゴルからも多く信者たちが

参拝に来ている。

ダライラマもこの寺に来たことがあるんだそう。

ここではチベット式の健康診断をやっているというので来て見たんだけど

あいにくそういったものはなかった。


運よく英語が話せる僧侶が一人いて、彼のの部屋に通され、色々な話をしてもらった。

話の内容もそうだけど、この人のかもし出す優しさ、強さ、気高さといったら、

今思い出すだけでも鳥肌もんで、もう一度会いに行きたい。

寺の中の世界感、意外な開放感の中での静けさ、空気感、色んな要素がその人の

発する言葉の一つ一つに優しく深い重みを持たせ、しっくりと心にジワーっと

染みわたって来るような感覚。

それと何といっても、この人の瞳。

何も恐れていない、まっすぐな視線。

仏様なんですか?と聞きそうになった。

こんな人に会ったのは生まれて初めてだ。

慈悲深い人とはこういう人のことをいうんだろうな。


ここが世界で一番安心できる場所のように感じた。

チベット仏教のお経も初めて聞いた。

ラッパや太鼓が時々織り交ぜられ、しかも体を揺らして唱えている人がいたりと
なんだかちょっとした楽団みたいな感じがした。




そして最後に、日本は地震が多くて危ないからここに引っ越しておいでと言われました。
仏の道へのお誘いも兼ねてです。

ロシアでこんな出来事に触れられるとは思っても見なかった。

そういうのもまた、放浪旅の醍醐味。

雨が降ってきました。

洗濯物を取り込むので続きバイカル湖編はまた明日書きます。
また面白いことがあったので。。。

@6さん。。。いつもコメントありがとう。君にメールを送ったけどアドレス違いみたいで戻って
きたよ。正しいアドレス(HOTMAILの)を携帯にでも送っておくれ。色々と大変だねきっと。

@中西さん。。。ここまでくるのに1ヶ月かかりました。今のところ困ったことはなにもなく
警察へのワイロもなく快適な旅です。ただこの先がたいへんそうだけど。。。
ロシアはイルクーツクで終わりで、次はモンゴルです。楽しみです!