G2DOKKA-WANDERLUST

ドイツ発。親子3人車中泊放浪旅のキロク

日本ードイツ大陸横断_㉕カザフからキルギスタン入国

キルギスタンに入国!

3カ国目。

この旅でビザ代が一番高い国なんじゃないかな。

$140。一週間待ちは$65。それでも高いよな。

ちなみにこれはドイツ人の値段。

日本人はタダですぞ!!!

申請した2日後にビザを受け取り、アルマティから国境を目指す途中

チャリンキャオンという、カザフのミニグランドキャニオンと呼ばれる所に行った。

何万年もかけ削られ出来た天然の造形物はミニとは言えども

充分に見ごたえがある所だった。




そしてここに来てようやく、旅人に出くわした。

アルマトゥイまで飛行機で来て、ここから自転車で北京まで行くという

ドイツ人の中年夫婦。

キャンピングカーでヨーロッパを南下し、トルコ、イラン、パキスタン、インド

ネパールなどグルっと周り、今からフランスに帰る途中だというカップル。

そのキャンピングカーにお邪魔したんだけど、もう天国そのもの!

多分大分古いんだと思うけど、キッチンも水道もシャワーもあって、

食卓もあり、ストーブで車内がぬくぬくだった。

2年の旅もこれなら快適なだろうな。

もう一人、川沿いで朝ごはんを食べていると、またチャリンコライダーが

やってきた。

聞くと、旅歴なんと七年目のスウェーデン人の男の人だった。

彼はクリスマスシーズンの2ヶ月だけスウェーデンに帰ってクリスマスツリーを

売り、あとの10ヶ月は自転車で世界各地を周っているんだそう。

ツリーを売るのは先祖代々の家業で、2ヶ月で1万8千本も売るらしい。

物価安の国で10ヶ月過ごすのに、スウェーデンなら2ヶ月の給料で充分だと

言っていた。

そしてこれから北の方に行くよといって去って行った。

その後もこの国境付近でちょこちょこ見かけたチャリンコライダー。

きっと彼らのチャリダーの鉄板ルートかなんかなんでしょう。



キルギス国境までの峠を越える途中、車のタイヤがパンクして立ち往生

している人がいて、隣町までタイヤを持って行ってパンクを直すのを手伝った。

酷い事に道行く車に2時間も助けを求めたけど、誰も止まってくれなかったらしい。

無事修理が済んで、お礼に羊を食べさせてあげるから家に来ないかと

言われたけど、肉が食べられないと言って断った。

私はベジタリアンではないんだけど、健康上の理由で肉を食べたり

食べなかったり。

実際月に二度か三度食べれば充分なんだけど、中央アジアでは朝昼晩の

お肉三昧なので、私みたいな人はかなりきつい。

せっかくのお誘い、行きたいのは山々なんだけど「クシャチ、クシャチ」と

断ってるのに自分の皿に肉がてんこ盛りに盛られるのは目に見えて

いるので、怖くて行けない。

お茶だけと言う訳にもいかないのが辛いところ。

お酒が飲めない人が無理やり誘われ飲め飲めと言われる人の気持ちが

ようやく分かった気がする。

峠を超えて最後の街で寄った食堂でぼったくられ、やりきれないまま

国境まで向かう。

国境はロシア→カザフスタンのような騒々しさは全くなく、

キルギス側からの車が4台通過待ちをしているだけで

普通に高速道路の料金所みたいなところだった。

カザフ側の出国手続きをして、その先のキルギス側で入国スタンプを押して

もらい、無事入国。

相当暇な国境なのか、税関の職員は酔っ払っていて

お土産はないのかと30分ぐらい絡まれた。

最初は「イケバナ」をくれと言われ、イケバナは物じゃないと言うと

今度はキモノをくれと言われた。

キモノもないというと、今度はオリガミ、サケと知ってる日本の物を

言いたいだけ言っても満足できず。

もう面倒くさいから、りんごとこの前カザフでもらった馬の背中の脂肉をあげたら、

ようやく黙って開放してくれた。

とにかく何でもいいから、欲しかったらしい。

子供みたい。

車に戻り、ゲートを開けてもらいくぐりぬける。

さっきのおねだり職員が両手を広げ、相当いい笑顔でもって叫んだ。

「WELCOME TO KAZAKHSTAN!!」

いやいや、キルギスタンだってば・・・・・・

キルギス初日、国境からそう遠くないイシク・クルという湖まで行くはず

だったんだけど、なんだか疲れてしまったので通りかかった牧場の空き地に

車を停める。

翌朝その牧場の主がやってきて、勝手に寝泊りしたので怒られるのかと

思ったら、その逆でとても愛想のいいおじさんだった。

また羊を食べてくかと誘われたけど、同じ理由で断った。

残念だな。

イシク・クルは1600mの山間にあって、チチカカ湖に続く世界で二番目に

高いところにある湖。

透明度も世界で2番目だそう。

一位はバイカル湖

天山山脈という7000m級の山々が湖のバックにそびえ立つ

神秘的な所だった。

幻の湖と呼ばれていただけのことはある。

この湖には沈んでしまった集落があるらしく、水中撮影をすると今でも

集落跡が見えるらしい。

なんで沈んじゃったんだろう?
このイシク・クルで人が居なさそうな寝床探しをしていると、

カザフの国境からずーっと見かけていたチャリンコライダーを発見。

最初見た時からマーカスは絶対日本人だと言い張っていたけど、

私は違うと思っていた。

だけど近づいて話しかけてみたら、日本人の青年だった!

彼は3ヶ月前に中国の西安を出発して、今は中央アジアそしてヨーロッパまで

行くらしい。

居るもんだね、こういう人!ワクワクしちゃう。

久々に日本語で話もしたくて、いっしょにご飯食べようとかキャンプしようと

誘ったんだけど、あまり人と関わりたくないオーラが出ていたので、

その場でお別れした。

この旅でたった一度、イルクーツクで会った日本人に次ぐ出会いだったのに、

なんだか残念。。。

またどこかで会えたらいいな。

湖で泊まり、翌日200キロ程はなれたキルギスの首都ビシュケクに向かう。

ここもまたBIGCITY。

だけどアルマティほど嫌な感じはしなかった。

お金の匂いがあまりしないからだと思う。

だけど相変わらず狂ったドライバー多し。

街の近くの畑で寝て、タジキスタンビザを取るために翌日超早起きして

大使館に向かったけど、独立記念日で休みだった。

1日無駄にしてしまった。

そして昨日の今日で、ビザGET!

即日発行で100ドル。3日待てば50ドルだけどこの街の周辺で車で

寝泊りできそうないい所がないので、仕方なく倍払って今日受け取った。

と、まぁキルギスに来てまだ数日ですが、相変わらず人々はフレンドリーで

いろんなところで話しかけられたり写真を撮られたり。。。

明日からキルギスの真ん中らへんにある湖を目指し、そのあとは

オシュという国境付近の街まで進み、そこからタジキスタンに入国です。